Thad Jones ( & Orchestra )
北欧に活動拠点を移したサド・ジョーンズが前年に発表したアルバム「Eclipse」の１年後にティボリで行われた同バンドのライブ。
米国のクロっぽいビッグバンドとはひと味違ったサウンドをレベルの高い演奏で聴かせる素晴らしいアルバムです。
収録曲はメンバーのオリジナルが多くサドのオリジナルはMy Centennialのみ。
リズムチェンジを繰り返すダイナミックなBaby, I Can't Get Over Youは、アルトで参加しているサヒブ・シハブの作編曲。
ストイックなバラードで始まり中間部は前衛チックなアンサンブルで盛り上がるI Hope This Time Isn't The Lastでは、
サド自身のバルブ・トロンボーンによるソロが聴けます。
突然登場するチャーリー・パーカーのScrapple From The Appleは、随所にノーリズムのインプロビゼーションを織り込んだ
スリリングなアレンジが面白い。
穏やかなボサノヴァ調のLa Solitudeのメロディーが「グァンタナメラ～」と聞こえてしまうのは僕だけ？（笑）
ライナーでサド自身が書いている言葉は、「どのレコードでも最も重要な要素はSOUND, PRESENCE, そしてPACEである」。
右ジャケットは「Eclipse」からの６曲も含めたＣＤ版。
このCDと、「A Good Time Was Had By All」のCDの２枚をセットにした２枚組CDバージョンもあります。
大好き度：★★★★
◎なかでもこの１曲！→「My Centennial」
最後はサド・ジョーンズのオリジナルになるカラっと明るく楽しいサンバ。
指揮をしているサドの笑顔が思い浮かびますね。
1.Baby, I Can't Get Over You
2.I Hope This Time Isn't The Last
3.Arrival
4.Scrapple From The Apple
5.La Solitude
6.My Centennial
Erik Tschentscher,trumpet; Tim Hagans,trumpet;
Lars Togeby,trumpet; Egon Petersen,trumpet;
Jan Glaesel,trumpet;
Ture Larsen,trombone; Palle Jensen,trombone;
Bill Beecroft,trombone; Jens Engel,bass trombone;
Sahib Shihab,alto sax; Ole Thoger Nielsen,alto sax;
Jorgen Nilsson,tenor sax; Jesper Nehammer,tenor sax;
Michael Hove,baritone sax;
Jesper Lundgard,bass; Horace Parian,piano;
Nicolai Gromin,guitar; Bjarne Rostvold,drums;
Emmanuel Khaliq Rahim,congas;
Sep.15&16,1980, Tivoli
Big Band Paradise
