Eclipse

Thad Jones ( & Orchestra )



サド・メル後は北欧に活動の場を移したサド・ジョーンズが現地のミュージシャンによる
オーケストラを指揮して制作されたアルバムで、8曲中4曲がサドのオリジナル。
全編でサド・ジョーンズの洗練されたサウンドが堪能できるとともに、演奏・録音と共に
素晴らしいステキなアルバムです。
Que Pasa Bossaはお得意のモダンでゴージャスなボサ・ノヴァ・ナンバー。
美しいアンサンブルのバラードTo Youで登場するトロンボーンのソロがキマリまくりです。
ベイシー・ライクなミディアム・バウンスSnickerdoodleはサドの作編曲ではないのですが、
中間のサックス・ソリやアンサンブルはサドのサウンドがプンプンですよね。
1960年代のベイシー・バンドでも異色のボーカルを聴かせたトロンボーン奏者リチャード・
ブーンがなぜかココにも登場してI Can't Give You Anything But Loveでとぼけたボーカル
を披露するのですが、さすがにヨーデルは飛び出さないのでご安心を。(笑)
This Bass Was Made For Walkingはタイトルどおり、全編を4つで力強く刻むウォーキング・
ベースがフィーチャー?されたミディアム・ブルース。
タイトルのEclipseについてサド自身がライナーでコメントを書いていて音楽の変革周期を
天文現象になぞらえた解説をしていますが、eclipseには「(名声の)失墜」と言う意味も
あるのでちょっと意味深。。。
尚、(2)(7)を除く6曲はアルバム「Eclipse Live」のCDでCD化されてます。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「Basically Yours」
近年のベイシー・バンドのステージでも取り上げられるダイナミックな変則スロー・ブルース。
ダイナミクス最高潮で緊張感いっぱいのアンサンブルにハマるとたまらないです。

1.Basically Yours
2.Que Pasa Bossa
3.To You
4.Snickerdoodle
5.I Can't Give You Anything But Love
6.Honky Punk
7.Everessence
8.This Bass Was Made For Walking

Erik Tschentscher,trumpet; Tim Hagans,trumpet;
Lars Togeby,trumpet; Egon Petersen,trumpet;
Jan Glaesel,trumpet;
Ture Larsen,trombone; Axel Windfeld,trombone;
Richard Boone;trombone; Bjarne Thanning,trombone;
Niels Neergaard,trombone;
Ole Thoger Nielsen,sax; Jorgen Nilsson,sax;
Michael Hove,sax; Bent Jadig,sax; Sahib Shihab,sax;
Jesper Lundgard,bass; Horace Parian,piano;
Ed Thigpen,drums;

Sep.17&18,1979, Copenhagen

Big Band Paradise