Juggernaut

Frankie Capp/Nat Pierce Orchestra



フランク・キャップとナット・ピアースが最強のベイシー・コピー・バンド?として
1976年に結成したJuggernautの初期のライブアルバム。
とにかくマーシャル・ロイヤルとかバスター・クーパーとかを入れてベイシー・
ナンバーやエリントン・ナンバーをバリバリにやっちゃおうと言う反則一歩手前
のエンターテイメント・バンドですからノリが良いのはまあ当然として、狂ったよ
うなスィングを期待するBasieやDickie's Dreamなどがサラっと気持ちよく聴ける
あたりがこのバンドのカラーなのかも。
ストレイホーンの美しいバラードのAll Heartは、久々のマーシャル・ロイヤルの
アルト・ソロにうっとりと聴き惚れてしまう一曲。
意表をついたムーディーなバラード・ボーカル仕立てで始まるA列車はこれは
技あり一本。
Wee Baby Bluesの冒頭ではマーシャル・ロイヤルが珍しくブルージーなソロを
披露しますが、彼はベイシー・バンドでもこんなソロはとった事なかったんじゃ
ないかしらん?
余談ですが、LP版のジャケットでBasieがBasie's Back In Townと誤クレジット
されていますが、日本語ライナーでは「これはDiscomotionの誤り」との恐ろし
い解説がされていて思わずドキっ!(ベイシー・フリークはこの辺の事情はよく
おわかりのはず。。。)
CD版にはLPには収録されなかったMr.SoftieとIt's Sandmanの2曲のボーナス
トラックありですが、これはボーナスと言うより必須アイテム。
右ジャケットは輸入盤CDバージョン。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「Avenue "C"」
なんだかんだ言ってもオープニングは理屈抜きにスィングするオールド物を
一発かまして楽しく始めるあたりは、さすがベイシー・フリークの心を分かって
らっしゃるニクイ演出ですな。

1.Avenue "C"
2.All Heart
3.Moten Swing
4.Basie
5.Dickie's Dream
6.Take The "A" Train
7.Wee Baby Blues
8.Roll 'EM Pete

Bill Berry,trumpet; Gary Grant,trumpet;
Blue Mitchell,trumpet; Bobby Shew,trumpet;
Buster Cooper,trombone; Alan Kaplan,trombone;
Britt Woodman,trombone;
Bill Green,sax; Plas Johnson,sax; Richie Kamuca,sax;
Marshal Royal,sax; Quinn Davis,sax;
Nat Pierce,piano; Frankie Capp,drums;
Chuck Berghofer,bass Al Hendrickson,guitar;
Ernie Andrews,vocal;

1976, Hollywood

Big Band Paradise