The Count Basie Orchestra
1986年以来、フランク・フォスターがリーダーを勤めるベイシー・バンドの久々の
ライブ・アルバム。
ベイシー・スタンダードに加えてフランク・フォスター自身やメンバーのオリジナル
をベイシー・バンドのダイナミックな演奏で楽しめますが、ライブの雰囲気の盛り
上がりが今ひとつなのが残念。
エレガントなミディアム・ナンバーのA Night At El Morocco(Easy As It Goes)は
ラッパのメルトン・ムスタファのオリジナルで、ちょっとネスティコ・ライクなこの曲
は彼自身のリーダー・アルバム「Boiling Point」でも聴けます。
That's The Kind Of Love I'm Talking About (For Cecile)はフランク・フォスター
のオリジナルで、彼自身のテナー・ソロをフュチャーしたムーディーなバラード。
ベイシー・バンドでは珍しいバップ調のLittle Chicago FireやMajor Buttsは
いずれもフォスターのオリジナルですが、Major Buttsでのメルトン・ムスタファ
のきらびやかで自由奔放なソロはなかなか気持ちいいですね。
オーソドックスなミディアム・スィングのDittyはテナーで参加しているのドーグ・
ミラーのオリジナルですが、テナーのソロはなぜかケニー・ヒン。
Vignola Expressはメンバーのボブ・オジェダの作編曲になる軽快なシャッフルの
ブルース・ナンバーで、後半のトュッティでブラス隊がゴージャスに盛り上げる
のはさすがラッパ吹きのアレンジ。（笑）
テーマ曲One O'Clock Jumpのラストでフランク・フォスターがクロージングの
挨拶をしますが、生前のベイシーのようにカッコ良くキマらないところはご愛敬。
大好き度：★★★
◎なかでもこの１曲！→「Gone An' Git It Y'all」
フランク・フォスター自身の作編曲によるグルービィなブルース・ナンバー。
ダイナミックでゴージャスなサックス・ソリやアンサンブルのアレンジはさすが
フランク・フォスターと言う感じです。
1.Gone An' Git It Y'all
2.A Night At El Morocco (Easy As It Goes)
3.Right On, Right On
4.That's The Kind Of Love I'm Talking About (For Cecile)
5.Corner Pocket
6.Little Chicago Fire
7.Shiny Stockings
8.Angel Eyes
9.Major Butts
10.Ditty
11.Vignola Express
12.Basie
13.One O'Clock Jump
Frank Foster,tenor sax;
Derrick Gardner,trumpet; Melton Mustafa,trumpet;
Bob Ojeda,trumpet; Mike Williams,trumpet;
Clarence Banks,trombone; Mel Wanzo,trombone;
Bill Hughes,trombone; Robert Trowers,trombone;
Kenny Hing,tenor sax; Doug Miller,tonor sax,flute;
Manny Boyd,alto sax,flute; Danny Turner,alto sax,piccolo;
John Williams,baritone sax,bass clarinet;
Cleveland Eaton,bass; David Gibson,drums;
George Caldwellr,piano; Charlton Johnson;guitar;
Feb.20-21,1992, Worceste,Massachusetts
Big Band Paradise
