The London Gig

Louie Bellson Big Band



1980年代に入っても相変わらずのパワー全開で飛ばしまくるルイ・ベルソンのバンドが
ロンドンでレコーディングしたアルバム。
とにかく全編でベルソンのダイナミックなドラミングとシャープで豪快にキメまくるバンドの
演奏に圧倒されます。
マット・カティンガブのアルト・ソロのフュチャーによるMy Mother (The Jazz Singer)は
母親に捧げて書かれた彼自身のオリジナルの美しいバラードで、メロウでダイナミックな
カティンガブのソロが本当に素晴らしい。
ボブ・フローレンス作のDrum Squadはタイトル通りのドラムのショーケース・ナンバー。
軽快にスィングするJus Fer Usでは途中の洒落たトロンボーン・ソリがカッコいいですが、
それもそのはず、これはトロンボーンで参加しているヘィル・ルードのオリジナル。
全編でグレグ・ルボロのフリューゲル・ソロがメチャ美しいバラードのWe've Come A Long
Way Togetherもルイ・ベルソンのオリジナルだそうで、彼の作曲の手腕には本当に驚か
されますね。
ベルソンがカウント・ベイシーに因んで作曲してサミー・ネスティコにアレンジを依頼した
と言うPut It Right Hereは聴いてビックリのネスティコ節プンプンのミディアム・スロー・
ナンバーで、これはひょっとしてベルソンがネスティコに合わせた曲作りをしている?(笑)
ラストの変拍子系で始まるスパニッシュ風ナンバーのSantosでベルソンのドラム・ソロも
たっぷり味わえる、ベルソン・ファンにはたまらない一枚です。
右ジャケットはCDバージョン。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「Sing A Song Of Love」
タイトルから甘~いバラードかと思うと大間違いの、強烈にドライブするウルトラ・ハイ
テンポのホットなナンバーでこれもベルソンの自身のオリジナル。
アンサンブルもソロもベルソンのドラミングも、とにかくすべてが熱いです。

1.Sing A Song Of Love
2.My Mother (The Jazz Singer)
3.Blues For Freddy
4.Drum Squad
5.Jus Fer Us
6.We've Come A Long Way Together
7.Put It Right Here
8.Santos

Louie Bellson,drums;
John Eckert.trumpet; Greg Ruvolo.trumpet; Walt Johnson,trumpet;
Brian O'Flaherty,trumpet; Dave Katz,trumpet;
Dana Hughes,trombone; Clinton Sharman,tromboneb;
Hale Rood,tromboneb; Don Mikkelsen,tromboneb;
Ted Nash,sax; Ken Hitchcock,sax; Matt Catingub,sax;
William Santos-Murray,sax; Joe Sudler,sax;
Frank Strazzeri,piano; George Duvivier,bass;

Nov.1,1982,London

Big Band Paradise