En Concert Avec Salle Pleyel

Count Basie And His Orchestra
Featuring Eddie "Cleanhead" Vinson



ロイ・エルドリッヂとエディ ・クリーンヘッド・ ビンソンをゲストに迎えて1972年4月中旬から約一ヶ月にわたる欧州ツアーの
初日のパリ公演のライブで、CD2枚組のアルバム。
お馴染みのナンバーに加えて1970年代の新曲や珍しいレパートリーが聴ける興味深いアルバムですが、どんな曲でも
シャープにキマるハロルド・ジョーンズのドラミングがサスガです。
オープニングからパワー全開のBasie PowerとBig Stuffは、いずれも1970年代に入ってからのアーニー・ウィルキンスのオリジナル。
オリバー・ネルソンのMeetingはベイシー・バンドではちょっと異色のゴスペル・ナンバー。
ミディアムで始まって中間部で一気にテンポ・アップする洒落たアレンジのThe Pythonでゴキゲンなトランペット・ソロを聴かせるのは
ゲストのロイ・エルドリッヂか?
The Spirit Is WillingやI Need To Be Bee'd Withでのアル・グレイのプランジャー・ミュートのソロもいつもながら素晴らしいですし、
It Could Happen To Youでのエリック・ディクソンのフルート・ソロがいつにも増してキュートでステキです。
メロウななアルトのソロをフューチャーしたMeditationは、後半でブラス隊のシェイクが炸裂するゴージャスなアレンジが嬉しい。
(15)-(18)は、クリーンヘッド・ビンソンのブルージーなサックスとボーカルがたっぷり楽しめるブルースの4連発で、ビンソンのファン向け。
(19)-(22)はカンサス・シティ・セブンを思わせるコンボ演奏で、ツァー中にこのコンボでレコーディングされたアルバムも別にあります。
(23)-(27)はジョー・ウィリアムズによるお馴染みのボーカル・ナンバーですが、1950年代のような豪快にシャウトするボーカルが
聴けないのはちょっと残念。。。
中央ジャケットは2枚を別々にして発売されたアルバムのうちの(1)-(18)を納めたVol.1。
右は(19)-(27)を納めたVol.2のフランス盤紙ジャケバージョン。

大好き度:★★★

◎なかでもこの1曲!→「From This Moment On」
エディ・ロックジョウ・デイビスをフューチャーしたコール・ポーターのナンバー。
いきなり猛烈なテンポでスタートしてエディの豪快なブロゥ・テナーで吹ききった後は半テンポになって
ゴージャスでスィンギーなアンサンブルになりますが、エンディングのベイシー・ルーティンのピアノでは
素直に終わらないアレンジが面白いです。

1.Basie Power
2.Big Stuff
3.Fun Time
4.Meeting
5.The Python
6.Yellow Days
7.From This Moment On
8.It Could Happen To You
9.The Spirit Is Willing
10.Cherry Point
11.Lover
12.I Need To Be Bee'd With
13.Meditation
14.Whirly Bird
15.Clean Head Blues
16.Cerry Red
17.Peason To Person
18.Hold It Right Here
19.Broadway
20.Just The Blues
21.Medley
 -Makin' Whoopee
 -If I Had You
 -I Surrender Dear
22.KC Blues
23.Everyday
24.In The Evenin'
25.All Right, OK, You Win
26.The Come Back
27.Roll 'EM Pete

Bobby Plater,sax; Eric Dixon,sax; Curtis Peagler,sax;
John Williams,sax; Eddie 'Lockjoaw' Davis,sax;
Paul Cohen,trumpet; Sonny Cohn,trumpet;
Pete Minger,trumpet; Waymon Reed,trumpet;
Roy Eldridge,trumpet;
Al Gray,trombone; Bill Hughes,trombone;
Mel Wanzo,trombone; John Watson,trombone;
Freddie Green,guitar; Count Basie,piano;
Norman Keenan,bass; Harold Jones,drums.
Eddie "Cleanhead" Vinson,sax,vocal;
Joe Williams,vocal;

Apr.17,1972, Paris

Big Band Paradise