Kenichi Tsunoda Big Band
前作「Savanna」から３年ぶりに放つ、ツノケン・バンドのアルバム第３弾で
ちょうどバンド結成１０周年目のアルバム。
前半はいきなり角田健一オリジナルの大作が３曲続くヘビーな出だしで、
ワイルドでスリリングなセッションのDarknessは故武満徹氏へ捧げた組曲
「フォー・タケミツ」の第３曲だそうです。
タイトル曲Big Swingは1960年代のノスタルジアも漂うマイナー・ブルースで、
中間部のアンサンブル・コーラスがなかなかの聞き物。
モダン・ビッグバンドの定番となったチック・コリアのLa Fiestaのウッドベース
のビートがパワフルで気持ちよいし、美しいバラードMemoryでフューチャー
される片岡雄三のトロンボーン・ソロも素晴らしい。
ギターの小粋なソロから始まるApril Windは、ちょっとネイティコ・ライクな
お洒落にスィングするミディアム・ナンバー。
ビル・エバンス作のWaltz For Debbyは、柔らかなアンサンブルで心地よく
スィングする４ビート仕立て。
ツノケン・バンドのカラーでもある、パワフルなトロンボーン隊が活躍する
分厚いサウンドはいつもながらスカっとします。
大好き度：★★★
◎なかでもこの１曲！→「It's Don't Mean A Thing」
ラストは理屈抜きでスィングする永遠のエリントン・ナンバー。
忙しいアップ・テンポに乗って次々に登場するメンバーのスリリングなソロ・
コーラスの後の、強烈なハイテク・アンサンブルに圧倒されます。
1.Cerro Torre
2.Darkness
3.Big Swing
4.La Fiesta
5.Memory
6.Old Devil Moon
7.April Wind
8.A Night In Tunisia
9.Waltz For Debby
10.It's Don't Mean A Thing
Kenichi Tsunoda,trombone
Mitsukunu Kohata,trumpet; Yuki Urata,trumpet;
Masahiro Makihata,trumpet; Yoshiro Okazaki,trumpet;
Shiro Sasaki,trumpet; Naruhiro Kikichi,trumpet;
Yuzo Kataoka;trombone; Hideaki Nakaji,trombone;
Haruki Sato,trombone; Masaki Domoto/Kan Nishida,trombone
Hideo Oyama,sax; Atsushi Ikeda,sax; Yuji Kawamura,sax;
Taysuya Sato,sax; Kazuhiko Kondo,sax;
Yuichi Inoue,piano; Daiki Yasukagawa,bass;
Yosiaki Okayasu,guitar; Yoichi Okabe,percussion;
Ichiro Onoue/Tappi Iwase,drums;
Sep.6-7,2000,Tokyo
Big Band Paradise
