Big Band Congress

Nobuo Hara and his Sharps & Flats



新旧著名ビッグバンドの特徴的なナンバーを佐藤允彦・渋谷毅・荒川康夫・山屋清の
アグレッシブなアレンジで聴かせる挑戦的なアルバムで、「3 2 1 0」のみ同年9月に
来日してシャープとコラボレイションしたオリバー・ネルソンのオリジナル。
選曲の年代の幅の広さもさる事ながら、5拍子系アレンジのSatin Dollがあったかと思えば
オリジナル演奏の思いっきりコピーアレンジも有りと言う支離滅裂系のアルバムです。
一発目は佐藤允彦のキャラ丸出しのフリー系アレンジによるMidnight Sunで難しい幕開け。
Don't Git SassyやGroup Shotはオリジナルのイメージが強すぎて損なナンバーかも。
Early Autumn~Goodbyeあたりもアレンジに苦心の跡が見えますが印象が薄いのは残念。
個人的には、クリアだがデッドな録音音響のアルバムはビッグバンドの魅力がなかなか
感じられないのですが・・・
それにしても、なぜ「Jumped at ~」と過去形なのかは謎。
同名のCD(右ジャケット)は、このアルバムの(1),(4),(5),(7),(8),(9)が含まれるオムニバス盤。

大好き度:★★

◎なかでもこの1曲!→「33 222 1 222」
ビッグバンド版現代音楽とも思えるドン・エリスのバンドのレパートリー。
1小節が19拍子の変態ポリ・リズムを見事に消化したシャープの演奏に脱帽です。
自分では決して演りたいと思わないナンバー(笑)。

1.Midnight Sun
2.Don't Git Sassy
3.Group Shot
4.Satin Doll
5.Jumped at the Woodside
6.33 222 1 222
7.Early Autumn
8.Artistry Jump
9.Goodbye
10.3 2 1 0

原信夫:tenor sax
森川周三・福島照之・佐波博・篠原国利:trumpet
谷山忠男・鈴木弘・橋爪智明・中島正弘:trombone
前川元・鈴木孝二:alto sax,谷口和典・加藤久鎮:tenor sax
森川信幸:baritone sax
小川俊彦:piano,竹内弘:bass,中村吉夫:drums,直居隆雄:guitar

Dec.1,1969 & Jan.9,1970, Tokyo

Big Band Paradise