Big Band Dynamics

Nobuo Hara and his Sharps & Flats



キングのSDSシリーズの一枚として制作されたシャープス&フラッツの意欲作。
SDSシリーズに共通する広がりと奥行きのあるゴージャスなサウンドで、60年代の
シャープの演奏を満喫できます。
曲名を見てよくあるコピーアレンジによる単なるビッグバンド・スタンダード曲集かと
思ったら大間違い。
前田憲男・山屋清・八木正生の各氏による意欲的かつ斬新なアレンジと、シャープの
並々ならぬ意気込みによるパワフルな演奏に圧倒されるアルバムです。
特にFlying Home,Perdido,Air Mail Specialなどハイテンポ・ナンバーでのブラス隊の
張り切りようは尋常ではありませんね(笑)。
ビッグバンド王道のOne O'CLock JumpやTake the 'A' Trainも、シャープのパワーを
生かしたアレンジと豪快な演奏で唸らせます。
アンドリュース・シスターズでおなじみのBei Mir Bist Du Schoen(素敵な貴方)は、
前田憲男ならではの凝ったアレンジで楽しませるナンバー。
企画・アレンジ・演奏ともに国内フルバンドの黄金期を感じさせる一枚。
右ジャケットは1980年代にリリースされたCDバージョン。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「After You've Gone」
ベニー・グッドマンのバンドの演奏でおなじみの軽快なスタンダード・ナンバー。
山屋清のメチャカッコいいアレンジと豪快にシャウトするバンドの演奏が、「これぞ
ビッグバンド!」と思わせる熱いナンバーです。
これを聴いたら思わず自分でも演ってみたくなりますねー。

1.One O'CLock Jump
2.Flying Home
3.St.Louis Blues
4.Yesterdays
5.Intermission Riff
6.Perdido
7.Take the 'A' Train
8.After You've Gone
9.Solitude
10.Air Mail Special
11.Bei Mir Bist Du Schoen
12.When the Saints Go Marching in

May.13&14,1968, Tokyo

Big Band Paradise