Vintage Tenor

Lew Tabackin
宮間利之とニュー・ハード



1970年代に大流行したダイレクト・カッティング・レコード制作物のひとつで、ニュー・ハードの演奏をベースにして
ルー・タバキンのソロを全面フューチャーしたアルバム。
ホール録音のせいかバックのニュー・ハードのサウンドがちょっと端正すぎるきらいはありますが、タバキンのソロは
ダイレクト・カッティングの緊張感を感じさせないおおらかな演奏で素晴らしいです。
ハイ・テンポの曲ではバンド全体が浮足立っているように聴こえますが、特にリズム・セクションが少し走り気味に
感じられるのは一発勝負の緊張感のなせる業?(笑)
どうやらまずダイレクト・カッティングありきの企画らしく、ライナー・ノーツは技術的な解説と制作苦労話がメインで
音楽面は曲紹介くらいなのはいかがなものかと。
個人的にはスパーンとキマるスネアの音は大好きなのですが、ドラム全体のサウンドにもう少し重量感があったほうが
嬉しいです。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「A Bit Byas'd」
タバキンのオリジナルになるノリの良い快速ナンバー。
中間部でノー・リズムでのタバキンのソロやバンドとの4バースとかもあったりしてカッコいい曲です。

1.Cottontail
2.Body and Soul
3.Doxy
4.A Bit Byas'd
5.A Chost of a Chance
6.Tickle Toe

武田和三,岸義和,山口耕二郎,神森茂:trumpet
片岡輝彦,塩村修,新井剛男,福島照夫:trombone
鈴木幸二,小黒和命:alto sax
森守,貫田重夫:tenor sax
多田賢一:baritone sax
鷹野潔:piano
福島靖:bass
中村吉夫:drums
山木幸三郎:guitar
松崎竜生:vib
Tom Newsom (2-6), John Charles (1):arr

Apr.25-26.1978, Iruma

Big Band Paradise