The Third
これまた1970年代後半に大流行したダイレクト・カッティング録音で制作されたアルバムで
曲はいずれも過去のアルバムに収録されたものの再演。
ライナーの解説もダイレクト・カッティングの技術的な優位性のお話ばかりで、まあ企画先行
にありがちなパターンですな。
レコード片面分の録音が一発勝負なので曲の合間に咳払いもできず（笑）、ライブとは違った
意味で緊張感いっぱいの演奏になりがちですが、内外にいろいろあるダイレクト・カッティング
によるビッグバンドのアルバムの中では演奏面でも楽しめる１枚だと思います。
スタジオかライブかに関わらず猪俣猛のメリハリのあるドラミングは相変わらずカッコいいー。
大好き度：★★★
◎なかでもこの１曲！→「6/8+3/4=1・1/2=気楽に行こうぜ」
静かなパーカッションのインプロビゼーションからいきなり変態リズムのテーマが走り出す
前田憲男のオリジナル・ナンバー。
ソロ・コーラスでの福島照之と鈴木重男のスリリングなバトルから猪俣猛のフリー・ソロを経て
再びダイナミックな変態リズムでバシっと締めくくるあたりは、ダイレクト・カッティンクらしからぬ
カッコ良さです。
1.Take The "A" Train
2.ゆりかごの歌
3.6/8+3/4=1・1/2=気楽に行こうぜ
4.Sophisticated Lady
猪俣猛：drums，前田憲男：piano
中牟礼貞則：guitar，荒川康男：bass， 中島御：perceussion
福島照之：trumpet,flugel，伏見哲夫：trumpet,flugel
白磯哮：trumpet,flugel，吉田憲二：trumpet,flugel
鍵和田道男：trombone，中沢忠孝：trombone
福井寛隆：trombone，堂本重道：bass trombone,tuba
ジェイク・Ｆ・コンセプション：alto sax,soprano sax,flute
清水万紀夫：alto sax,clarinet,flute
鈴木重男：alto sax,clarinet,flute,soprano sax
三森一郎：tenor sax,soprano sax,flute
砂原俊三：baritone sax,bass clarinet
Sep.13,1977
Big Band Paradise
