Footpath Cafe

Maynard Ferguson and his Big Bop Nouveau Band



ベルギーのクラブでのライブレコーディング。
70年代~80年代のフュージュン路線からまたまた転換してバップ回帰を果たした
ファーガソンが、ダイナミックでゴージャスなモダン・ビッグバンドの醍醐味をたっぷり
聴かせてくれる嬉しいアルバムです。
タイトル・ナンバーのFootpath Cafeは、ファーガソン・バンドでは珍しい脂っこいスロー・
ブルース・ナンバー。
各楽器のソロが次々に繰り出すダイナミックなラテンスタンダードのBrazilでは、最後に
出てくるピアノのノー・リズムのソロがなかなかステキです。
That's My Desireは、アルバム「カメレオン」でのI Can't Get Started以来、久しぶりに
ゴージャスにスィングするバンドをバックにファーガソン自身が得意満面にノドを披露する
ボーカル・ナンバーで、バックのアレンジはI Can't Get Startedとクリソツ。
急速バップ・ナンバーCrusin' For A Bluesin'の後半のノーリズム・アンサンブルは
何度聴いてもカッコいいですね。
ファーガソンのオリジナルになるちょっと演歌チックなブルースPoison Ya' Bluesは、
このアルバムには場違いな気も。
Hit And Runは出だしがちょっとSalt Peanutsみたいなアップテンポのバップ・ナンバーで、
サックス隊総出演のスリリングなソロ回しと後半のアンサンブルが聴き物。
右ジャケットはドイツ盤バージョン。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「Get It To Go」
トリッキーなブラス隊のアンサンブルが炸裂するアップ・テンポのマイナー・ブルース。
ファーガソンのラッパもさることながら、全編を通してのドラムのドライブ感が凄いです。

1.Get It To Go
2.Footpath Cafe
3.Brazil
4.That's My Desire
5.Crusin' For A Bluesin'
6.Poison Ya' Blues
7.Break The Ice
8.Hit And Run

Maynard Ferguson:trumpet,flugel
Roger Ingram,Jon Owens,Brian Thompson:trumpet
Mike Scaglione:alto sax
Chip McNeil:soprano & tenor sax
Matt Wallace:alto & Tenor sax
Glenn Kostur:baritone sax
Dante Luciani:trombone
John Kricker:bass trombone
Doug Bickel:piano,keybords
Dennis Marks:bass
Jim White:drums

Jul.6-7,1992, Belgium

Big Band Paradise