Eric Miyashiro & EM BAND
エリック自身の人生に大きな影響を与えた故メイナード・ファーガソンを偲ぶトリビュートアルバム。
EM BANDと共に自身の音楽の世界を大きく広げて行くエリックの、ファーガソンに対する敬愛の
大きさが感じられる素晴らしいアルバムです。
アルバムタイトルのPleiadesはエリックのオリジナルになる追悼曲。
スライド・ハンプトン作の重厚長大なスロー・ブルースFrame For The Bluesは、サド・ジョーンズの
Basically Yoursにも通ずる緊張感いっぱいのナンバーです。
ラストのGo Fly Nowは、尊敬するファーガソンを失った寂しさが空虚に漂うバラード・ポエム。
個人的にはテーマがムード歌謡系のO Que Seraだけはちょっと違和感ありですが、ビッグバンドの
スタジオアルバムとしては完璧とも言える秀逸な録音音響と相まって、家にいながらエリック率いる
EN BANDの豪快かつ洗練された音楽の世界にドップリ浸れるアルバムです。
ライナー・ノーツでの土屋賢二教授の支離滅裂系エッセイはここでも健在。（笑）
大好き度：★★
◎なかでもこの１曲！→「River Whale」
タワーオブパワー系の豪快なブラス・ロック・ナンバー。
バシっとキマるキレの良いブラス・アンサンブルと、縦横無尽に暴れまくるエリックのトランペットが
メチャ気持ちいいです。
エリック自身の解説によれば、ファーガソンのアルバム「It's My Time」制作時に録音されたものの
お蔵入りとなったナンバーとの事で、ファーガソン・バンドの未発表音源のリリースに期待ですね。
後半で吠えるギター・ソロは木幡光邦。
1.Pleiades
2.River Whale
3.Frame For The Blues
4.O Que Sera
5.Dance To Your Heart
6.Ole
7.Close The Deal
8.Maria
9.Tommy Medley
10.Theme from Rocky "Gonna Fly Now"
エリック宮城：trumpet,flugel
鈴木明男：alto sax,flute
近藤和彦：alto & soprano sax,flute
佐藤達哉：tenor sax
黒葛野敦司：tenor sax,flute
宮本大路：baritone sax,flute
Fred Simmons，佐野聡，片岡雄三，鹿討奏：trombone
山城純子：bass trombone
西村浩二：trumpet,flugel
木幡光邦：trumpet,flugel,guitar
佐久間勲，小林正弘：trumpet,flugel
林正樹：piano,synthesizer
村上聖：bass
岩瀬立飛：drums
Feb.2008
Big Band Paradise
