Live At The 1956 Stratford Festival

Duke Ellington And His Orchestra

カナダ・オンタリオ州のストラトフォードにあるシェイクスピア劇場でのライブ・アルバム。
シェイクスピア通の聴衆を意識してか、普段のライブとはちょっと毛色の違う曲構成の異色のステージですね。
聞き慣れない曲名の Hark, the Duke's Trumpets! は、エリントン自身が「曲名未定」と紹介するベース・フューチャー？のコンパクトなブルース。
軽快にスイングする Harlem Air Shaft にはクラーク・テリーのファンキーなソロがピッタリですね。
クラリネットでドラマを語る Clarinet Melodrama は、ジミー・ハミルトンの自作自演ナンバー。
ブリット・ウッドマンのトロンボーンをフューチャーした Theme Trambene もジミー・ハミルトンのオリジナル。
スパニッシュ・スタンダードの La Virgen De La Macarena（マカレナの乙女）のキャット・アンダーソンの情熱的なソロが熱いです。
Pretty and The Wolf は、軽妙なクラリネット３本をバックにエリントンが小話を語る変わった趣向。

大好き度：★★★

◎なかでもこの１曲！ → 「Take The 'A' Train」
お馴染みのイントロとアンサンブルで始まったと思いきや、レイ・ナンスのボーカルとポール・ゴンザルベスのテナー・ソロのリレーで聴かせる異色のＡ列車。
酒脱なスキャットも交えたナンス君の渋いボーカルも楽しいですし、後半のゴンザルベス君の湧き出るようなソロもこれまた素晴らしいです。

1.Hark, the Duke's Trumpets!
2.Harlem Air Shaft
3.Clarinet Melodrama
4.Theme Trambene
5.Sophisticated Lady
6.Take The 'A' Train
7.La Virgen De La Macarena
8.Pretty and The Wolf
9.I Got It Bad, and That Ain't Good
10.Harlem Suite

Cat Anderson,Clark Terry,Ray Nance,Willie Cook:trumpet
Quentin Jackson,Britt Woodman,John Sanders:trombone
Johnny Hodges,Russell Procope,Jimmy Hamilton,Paul Gonsalves,Harry Carney:reeds
Duke Ellington:piano
Jimmy Woode:bass
Sam Woodyard:drums

Jul.18,1956, Stratford,Canada

Big Band Paradise