Americans In Sweden

Count Basie And His Orchestra



ベイシー・バンド初のストックホルム公演ライブを収録した2枚組LPアルバム。
あの「Basie In London」の2年前の同じストックホルムでのライブで、迫力と観客のノリではBasie In Londonに譲るものの
ジャンプ・ナンバーではソロが白熱した時にステージ上で飛び交うメンバーのかけ声も聞こえるほどリラックスした雰囲気が
伝わってきます。
Basie In Londonにおけるソニー・ペインと、このアルバムでのガス・ジョンソンのドラミングの対比も個人的には興味深いところ。
Yesterdaysのヘンリー・コーカーの叙情的なソロもいつもながら素晴らしいですし、Two Franksでの二人のフランクのテナーバトルも
とにかく熱い。
Rock-A-Bye Basieは例によってチャーリー・フォークスのバリサクをフューチャーした軽快なナンバーで、珍しくノリまくりの
チャーリーが楽しめます。
My Man's A DevilとThree Little Wordsは同行したビキシー・クラウフォードによるボーカル・ナンバー。
ラストはベイシー自身のストライド奏法が炸裂するHow Long Bluesからテナーのソロが延々とブローしまくるParadise Squatの
メドレーで盛り上がってからOne O'Clock Jumpでアルバム・クロージング。
CDバージョンは2枚に分かれており、(1)~(7)はVol.1(左から二番目ジャケット)、(8)~(18)はVol.2(同三番目)に収録されています。
また、このCDではベイシーのディスコグラフィ「COUNT BASIE A Bio-Discography」の著者であるChris Sheridan氏がブックレットの
ライナー・ノーツを書いているのも興味深いです。
海賊盤チックなデザインの右端ジャケットは、LPの18曲からMy Man's A Devilをカットして1枚のCDに収めた中途半端なバージョン。

大好き度:★★★★

◎なかでもこの1曲!→「16 Men Swinging」
この前年に発表されたアーニー・ウィルキンス作編曲の超絶ジャンプ・ナンバーで恐らくこのライブが初レコーディング。
文字通り怒濤のごとくスィングするベイシー・バンドをバックに、フランク・ウェス、ヘンリー・コーカー、ジョー・ニューマンが
熱いソロを繰り広げます。

1.Jave At Five
2.Yesterdays
3.Blee BlopBlues
4.Straight Life
5.16 Men Swinging
6.Nails
7.Two Franks
8.Rock-A-Bye Basie
9.Perdido
10.Down For Count
11.Sure Thing
12.Blues Backstage
13.Peace Pipe
14.Plymouth Rock
15.My Man's A Devil
16.Three Little Words
17.How Long Blues / Paradise Squat
18.One O'Clock Jump

Marshall Royal:alto sax
Ernie Wilkins:alto/tenor sax
Frank Wess:tenor sax,flute
Frank Foster:tenor sax
Charlie Fowlkes:baritone sax
Joe Newman,Joe Wilder,Wendell Culley,Reunald Jones:trumpet
Henry Coker,Benny Powell,Bill Hughes:trombone
Freddy Green:guitar
Count Basie:piano
Eddie Jones:bass
Gas Johnson:drums
Bixie Crawford:vocal

Mar.15,1954, Stockholm

Big Band Paradise